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COLUMN

PHPを更新したらサイトが真っ白に。元に戻して原因を探す手順

更新・保守・トラブル公開日
PHPの更新でサイトが真っ白になり、落ち着いて設定を元に戻す男性のイラスト

この記事でわかること

  • PHPを更新して真っ白になる理由と、よく出る症状
  • 真っ白になったときに、触る前に記録しておくこと
  • PHPのバージョンを戻す手順と、戻したあとの確かめ方
  • 原因のテーマ、プラグイン、書き足したコードの探し方
  • PHP 8対応の版に替えて、もう一度上げるときの注意

PHPを更新してサイトが真っ白になったら、まずサーバーの管理画面でPHPを元のバージョンに戻し、表示が戻るかを確かめます。真っ白になる原因の多くは、新しいPHPで動かなくなった古いテーマやプラグイン、あとから書き足したコードです。戻して見られる状態にしてから、原因を一つずつ探し、対応版に替えてもう一度上げる、という順番で進めると、慌てずに直せます。この記事では、記録の取り方、戻す手順、原因の探し方、PHP 8対応の版の選び方、上げ直すときの注意を順に説明します。

PHPの更新でサイトが真っ白になるのは、古い部品が新しいPHPで動かないから

PHPは、バージョンが上がるときに、古い書き方や関数(プログラムの部品)を使えなくすることがあります。たとえば PHP 8.0 では、create_function() や each() といった関数が削除され、定義されていない定数を使ったときの扱いも、警告からエラーに変わりました(出典: PHP公式マニュアル「Backward Incompatible Changes」(PHP 8.0への移行))。

PHPを更新したあとにサイトが真っ白になり、画面を見て驚く店主の女性のイラスト
真っ白になっても、サイトのデータが消えたとは限りません。まずは元のバージョンに戻します。

長く更新されていないテーマやプラグインに、こうした古い書き方が残っていると、新しいPHPに切り替えた瞬間にエラーで処理が止まり、画面が真っ白になったり「重大なエラーが発生しました」と出たりします。WordPress本体は新しいPHPに合わせて更新されていても、部品の側が追いついていないことがある、というのが真っ白になる典型的な形です。

PHPを更新したあとに出やすい症状
症状考えられる原因急ぎ度
サイト全体が真っ白テーマか、すべてのページで動くプラグインが止まっている高い。すぐに戻す
「重大なエラーが発生しました」と出る同上。WordPress がエラーを受け止めて知らせている高い。すぐに戻す
管理画面だけ真っ白管理画面で読み込むプラグインが止まっている中。サイトは見えるが更新できない
一部のページだけ崩れる、フォームが送れない特定のプラグインの機能が動いていない中。問い合わせを受けられないなら高い
画面の上に英語の警告の文が出る古い書き方への警告が画面に表示されている中。見た人に分かるので早めに直す

PHPの緊急の脆弱性が報じられ、急いでPHPを切り替えたサイトでこうした症状が出ることがあります。脆弱性への対応の全体はPHPの脆弱性にWordPressで対応する手順で説明しています。「重大なエラーが発生しました」と表示が出た場合の、リカバリーモードやプラグインの止め方はWordPressの「重大なエラーが発生しました」の直し方にまとめています。

WordPressが真っ白になったときの復旧の全体の流れ

真っ白になったときの復旧は、見られる状態に戻すことと、原因を直してもう一度上げることの2段に分けて考えます。先に原因を探そうとすると、その間ずっとサイトが見られないままになるためです。

図解・流れPHPを更新して真っ白になったときの復旧の順番
  1. 1PHPを元に戻すサーバーの管理画面で、切り替える前のバージョンに戻す
  2. 2表示を確かめるトップ、主なページ、フォーム、管理画面を見る
  3. 3原因を探すテーマ、プラグイン、書き足したコードを一つずつ
  4. 4対応版に替える更新するか、同じ機能の別のものに置き換える
  5. 5もう一度上げるバックアップを取り直し、新しいPHPに切り替える

まず見られる状態に戻し、原因を直してから上げ直します。戻したままにはしません。

触る前に記録しておくこと

戻す作業の前に、真っ白になった状態を記録しておくと、あとで原因を探すときや人に相談するときに役立ちます。数分で済むので、先に済ませてください。

真っ白になったときに記録すること

  • 画面の様子(スマホで写真を撮るか、スクリーンショットを残す)
  • エラーの文が出ていれば、その文のすべて(ファイルの場所が書かれていることが多い)
  • 切り替える前と後のPHPのバージョン
  • 切り替えた時刻と、同じころに行ったほかの作業(プラグインの更新など)
  • 真っ白なのはサイト全体か、管理画面だけか、一部のページだけか

あれこれ試す前に、まず戻す

設定やプラグインをいくつも触ってから戻すと、どの変更が原因か分からなくなります。PHPを上げた直後に真っ白になったなら、ほかの作業をする前にPHPを戻すのが近道です。

PHPのバージョンを戻す手順

PHPのバージョンは、多くの場合、レンタルサーバーの管理画面のPHP設定(「PHPバージョン切替」などの名前)で戻せます。WordPress の公式の案内でも、PHPを上げて不具合が出たら、自分で元のバージョンに戻すか、サーバー会社や制作者に相談するよう書かれています(出典: WordPress.org「Get the latest PHP version」)。

  1. レンタルサーバーの管理画面にログインする
  2. PHPのバージョンを選ぶ画面を開き、真っ白になっているドメインを選ぶ
  3. 切り替える前に使っていたバージョンを選んで保存する
  4. キャッシュのプラグインやサーバーのキャッシュを使っていれば、消す
  5. ブラウザで、ページを読み込み直して表示を確かめる(別の端末やシークレットウィンドウでも見る)

戻すときに迷いやすいところ

  • ドメインごとにバージョンを選べるサーバーでは、ほかのドメインまで戻さないよう、対象のドメインだけを変える
  • 前のバージョンを覚えていなければ、サーバーからのお知らせのメールや作業のメモを確かめる。分からなければ、近い順に試すより作った会社やサーバー会社に聞く
  • PHPの設定の画面に、メモリの上限など細かい設定を書き足している場合は、バージョンを戻すと設定が引き継がれないことがあるので、変える前の設定も控えておく
  • サーバーの管理画面に入れない場合は、サーバーの契約をしている人(作った会社のことも多い)に戻してもらう

選べないバージョンがあるとき

サーバーによっては、サポートが終わった古いバージョンを選べなくなっていることがあります。その場合は戻すことができないため、次の章以降の、原因を探して直す作業に進みます。自分で進めるのが難しければ、早めに相談してください。

戻したら、表示と動きを確かめる

PHPを戻して表示が戻れば、原因はPHPとテーマやプラグインの相性だと見当がつきます。見た目が戻っても、フォームなど一部の機能だけが止まっていることがあるので、次の項目を確かめます。

戻したあとに確かめること

  • トップページと、よく見られる主なページが開く
  • スマホで見たときのレイアウトが崩れていない
  • お問い合わせフォームから自分宛てに試しに送り、メールが届く
  • 予約やネット販売の機能があれば、最後の確認画面まで進める
  • WordPress の管理画面にログインでき、下書きを保存できる
戻したあとの状態と、次にやること
戻したあとの状態考えられること次にやること
すべて元どおりPHPとの相性が原因原因を探し、対応版に替えてから上げ直す
まだ真っ白、または一部が崩れるPHPのほかにも変わったものがある(同時に更新したプラグインなど)同じころに更新したものを止めて確かめる
何をしても戻らないファイルやデータベースが変わっているPHPを戻した状態のまま、バックアップから戻す

バックアップから戻す場合は、先にPHPを元のバージョンに戻し、そのあとでバックアップを戻す順番にします。WordPress の公式の案内でも、この順番が書かれています。バックアップの種類ごとの戻し方はWordPressの「重大なエラーが発生しました」の直し方の最後の方で説明しています。

原因のテーマ、プラグイン、書き足したコードを一つずつ探す

見られる状態に戻ったら、何が新しいPHPで動かなかったのかを探します。本番のサイトで探すと、また真っ白になる時間ができてしまうため、サーバーに検証用の環境(ステージング。本番の複製)を作れるなら、そちらで新しいPHPに切り替えて調べます。

PHPの更新で真っ白になった原因を探すため、プラグインを一つずつ止めて確かめる担当者のイラスト
一度に一つだけ変えて、そのたびに表示を確かめるのが、原因を早く絞り込むこつです。

エラーの文とログから見当をつける

真っ白になったときにエラーの文を残せていれば、その中のファイルの場所を見ます。wp-content/plugins/ の後ろの名前がプラグインのフォルダ、wp-content/themes/ の後ろがテーマのフォルダです。文が残っていない場合は、検証用の環境で WordPress のデバッグの記録(debug.log)を取ると、どのファイルで止まったかが分かります。デバッグの設定のしかたと注意は、「重大なエラーが発生しました」の直し方で説明しています。

プラグインを一つずつ止めて確かめる

見当がつかないときは、新しいPHPに切り替えた検証用の環境で、プラグインをすべて止め、一つずつ有効にし直します。表示が崩れたところで有効にしたものが原因です。止めたときに表示が戻らなければ、プラグインではなくテーマを疑います。

テーマと、書き足したコードを確かめる

テーマは、WordPress に標準で付いてくるテーマに切り替えて表示を見ます。標準のテーマで表示が戻れば、使っているテーマか、子テーマや functions.php に書き足したコードが原因です。お問い合わせフォームや予約などを、テーマの外に自作のPHPで作っている場合は、そのファイルも確かめる対象になります。書き足したコードは、作った人でないと直し方が分からないことが多いので、作った会社に確かめるのが早道です。

本番のサイトで試すときは時間帯を選ぶ

検証用の環境が作れず、本番で試すしかない場合は、アクセスの少ない時間帯に、バックアップを取ってから行います。真っ白になったらすぐPHPを戻せるよう、サーバーの管理画面を開いたまま作業してください。

PHP 8に対応したプラグインとテーマに替える

原因が分かったら、そのテーマやプラグインを、新しいPHPで動く版に替えます。まずは更新があるかを確かめ、更新がなければ、同じ機能の別のものに置き換えるか、改修するかを考えます。

PHP 8に対応しているかの確かめ方

  • WordPress.org のプラグインのページで、動くのに必要なPHPのバージョン、検証されたWordPressのバージョン、最終更新の時期を見る
  • 配布元の更新の履歴(変更履歴)に、PHP 8.x への対応が書かれているかを見る
  • 有料のテーマやプラグインは、販売元のサイトで対応しているPHPのバージョンを確かめ、ライセンスが切れていれば更新する
  • 長く更新されていないもの、販売や配布が止まっているものは、対応版が出ない前提で置き換えを考える

プラグインの説明書きにある「Requires PHP」は、動かすのに必要な最低限のPHPのバージョンを示す欄です(出典: WordPress.org「How Your Plugin Readme Works」)。最低限の値なので、ここに古いバージョンが書かれていても、新しいPHPで動くとは限りません。最終更新の時期や変更履歴と合わせて判断します。

原因のテーマやプラグインの直し方
状況直し方気をつけること
対応した新しい版があるバックアップを取ってから更新する更新で設定や見た目が変わることがある
配布が止まっている無料のプラグイン同じ機能の、更新が続いている別のものに置き換える置き換えたら、設定と表示を一から確かめる
販売が終わった有料のテーマ対応したテーマへの切り替えか、作り直しを考える見た目が変わるため、直す量と費用を比べる
書き足したコード新しいPHPの書き方に直す作った会社か、PHPが分かる人に頼む

WordPress の公式の案内では、開発者から返事がない場合は、WordPress.org で似た機能のものに切り替えることも勧められています。互換性を調べるプラグインも紹介されていますが、見落としや誤った指摘もありうると書かれているので、結果は目安として使い、最後は表示と動きで確かめます。

もう一度PHPを上げる。古いバージョンに戻したままにしない

原因のテーマやプラグインを替えたら、バックアップを取り直してから、もう一度PHPを上げます。上げる手順は最初のときと同じですが、検証用の環境で先に確かめておけば、本番で真っ白になる心配を減らせます。

図解・チェックPHPを上げ直す前のチェック
  • バックアップファイルとデータベースを、上げ直す直前の状態で保存した
  • 原因の対応原因のテーマやプラグインを、対応版に替えた
  • ほかの部品の更新WordPress本体とほかのプラグインも新しい版にした
  • 検証検証用の環境で、新しいPHPの表示とフォームを確かめた
  • 戻す段取り問題が出たら、どのバージョンに戻すかを書き留めた

原因を替えただけで上げ直さず、戻せる準備をそろえてから切り替えます。

上げる先は PHP 8.3以上を目安に

WordPress の公式サイトでは、PHP 8.3以上が勧められています(出典: WordPress.org「Requirements」)。PHP 8.2 も、今回の脆弱性の修正版(8.2.35)が出ている系列ですが、PHP公式の一覧では2026年12月31日にサポートが終わる予定です(出典: PHP公式「Supported Versions」)。これから上げ直すなら、8.3以上にしておくと、近いうちにもう一度切り替える手間を減らせます。

PHP 8.1以前に戻した状態は、脆弱性の修正の対象外

PHPの緊急の脆弱性の修正版は、8.5、8.4、8.3、8.2 の系列にだけ出ていて、8.1以前は公式の更新の対象外です。真っ白を避けるために8.1以前へ戻した場合、その状態は原因を直すまでの一時的なものと考え、長く置かないでください。どうしても上げられない場合の考え方はPHP 8.1のサポート終了でサイトをどうするかにまとめています。

PHPの更新で真っ白にしないための備えと、相談の目安

PHPの更新で真っ白になるのを防ぐいちばんの備えは、日ごろから WordPress本体、テーマ、プラグインを新しい版にしておくことです。更新を何年も止めているサイトほど、PHPを上げたときに一度に多くの不具合が重なります。

  • 使っていないテーマとプラグインは止めて削除し、確かめる数を減らしておく
  • 更新の前にはバックアップを取り、戻し方をサーバーのマニュアルで一度確かめておく
  • サーバー会社からのPHPのお知らせのメールが届くアドレスを、日ごろ見ているものにしておく
  • 書き足したコードは、何をどこに足したかを記録しておく

日ごろの更新と保守を自分でやる範囲と任せる範囲はホームページの更新と保守の方法で、保守を頼むときにかかるお金の考え方はホームページの維持費で説明しています。WordPress を自分で管理するときにやることはWordPressでホームページを作る方法にまとめています。

次のような場合は、自分で続けるより人に任せた方が、サイトが止まる時間を短くできます。

  • サーバーの管理画面に入れず、PHPを戻せない
  • PHPを戻しても表示が戻らない
  • 原因のテーマやプラグインに対応版がなく、置き換えや改修が要る
  • 検証用の環境の作り方が分からず、本番で試すのが不安

PHPを戻す作業から、原因の調査、対応版への置き換え、上げ直しまでをまとめて任せたい場合はPHPの更新と復旧の代行を見てください。uparia では、作業の前にバックアップを取り、検証用の環境で確かめてから本番に反映します。サイトの作りによって作業の量が変わるため、料金はお見積りです。

よくある質問

PHPを戻すと、サイトの中身や設定は元に戻ってしまいますか?

PHPのバージョンを戻しても、WordPress のお知らせや固定ページ、設定などのデータはそのまま残ります。変わるのは、サイトを動かすPHPの種類だけです。ただし、サーバーのPHPの設定の画面で細かい値を変えていた場合は、引き継がれないことがあるので控えておいてください。

PHPを戻してから、どのくらいの間にもう一度上げればよいですか?

決まった期限はありませんが、8.1以前に戻した場合は、今回の脆弱性の修正が出ていない状態なので、原因を直したらできるだけ早く上げ直してください。原因の調査や置き換えに時間がかかりそうなら、その間どうするかも含めて、作った会社や依頼先に相談するのが安全です。

真っ白なのは自分のパソコンだけかもしれません。確かめ方はありますか?

スマホのモバイル回線や、ブラウザのシークレットウィンドウで同じページを開いてみてください。そちらでは見えるなら、自分のブラウザに古い表示が残っている可能性があります。どちらでも真っ白なら、サイトの側で起きています。

PHP 8に対応していないプラグインを、そのまま使い続けることはできますか?

PHPを古いバージョンに戻したままにしないと動かないプラグインは、使い続けるほどサイト全体を古いPHPに縛ることになります。サポートの終わったPHPは安全上の修正が出ないため、同じ機能の別のものへの置き換えか、改修を考えてください。

サーバー会社が自動でPHPを上げて真っ白になった場合は、どうすればよいですか?

まずはサーバー会社のお知らせで、何がいつ切り替わったかを確かめます。管理画面で元のバージョンを選べるなら戻して表示を確かめ、選べない場合は、原因のテーマやプラグインを止めるか対応版に替える作業に進みます。

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