
この記事でわかること
- SNSとホームページの違いは、情報が流れていくか残るか
- 見つけてもらい方や持ち主など、7つの項目で比べた違い
- SNSだけで足りる場合と、ホームページを持ちたい場合の判断基準
- SNSで知ってもらい、ホームページで決めてもらう役割分担の手順
- ホームページを頼んだ方がよい条件と、頼む場合の費用の目安
SNSとホームページの違いは、情報が「流れていく場所」か「残しておく場所」かにあります。SNSは新しく知ってもらうのが得意で、ホームページは興味を持った人が料金や流れを確かめ、問い合わせを決めるのに向いています。どっちか一方を選ぶというより、SNSで見つけてもらい、ホームページで決めてもらうという役割分担で考えると迷いにくくなります。この記事では、2つの違いを7つの項目で比べ、SNSだけで足りる場合とホームページを持った方がよい場合の判断基準、両方をつなぐ手順、頼む場合の費用の目安を順にまとめます。
SNSとホームページの違いは「流れる」か「残る」か
SNSの投稿は、時間がたつとタイムラインの下へ流れていきます。多くの人の目に入るのは投稿してから少しの間で、数か月前の投稿をさかのぼって読む人はあまりいません。そのかわり、新しい投稿を続けるたびに、フォローしていない人にも見つけてもらえる機会が生まれます。

ホームページは、自分で決めた場所に情報を置いておく仕組みです。料金のページは、いつ見に来た人にも同じ料金を見せます。今日の様子を伝えるのは苦手ですが、「調べに来た人に、必要な情報をそろえて見せる」ことには向いています。
もう1つの大きな違いは、場所の持ち主です。SNSは運営会社の場所を借りて使っています。表示の仕組みや利用規約が変われば、同じように投稿しても見てもらえる範囲が変わりますし、アカウントに入れなくなることもあります。独自ドメインのホームページは、自分の名前で持つ住所のようなもので、置いた情報をどう見せるかを自分で決められます。
- SNS: 新しく知ってもらう、今日の様子を伝える、お客さんとやりとりする
- ホームページ: 料金・流れ・場所などを確かめてもらう、問い合わせや予約を受ける
- 両方: 店名や連絡先など、どこで見ても同じであってほしい情報を伝える
SNSとホームページの違いを7つの項目で比べる
どちらが優れているかではなく、得意なことが違います。小さなお店や教室、事務所の目線で、主な違いを7つの項目に分けて並べると次のとおりです。
| 項目 | SNS | ホームページ |
|---|---|---|
| 見つけてもらい方 | フォロー、おすすめ表示、ハッシュタグ、シェア | 検索、地図アプリからのリンク、名刺やチラシ、SNSのプロフィール |
| 情報の残り方 | 新しい投稿に押し流され、過去の投稿は探しにくい | ページごとに整理して置いておける |
| 載せられる情報 | 写真や短い動画と短い文章が中心 | 料金表、流れ、よくある質問など、長い説明も載せられる |
| 向いている段階 | まだ知らない人に、存在を知ってもらう | 興味を持った人に、比べて決めてもらう |
| 場所の持ち主 | 運営会社。規約や仕組みの変更に左右される | 自分。独自ドメインなら住所を持ち続けられる |
| 始めるときのお金 | アカウントの作成は無料で始められる | ドメインとサーバーの費用、頼む場合は制作費がかかる |
| 続ける手間 | 投稿を続けないと見てもらえる機会が減る | 頻繁な投稿は要らないが、料金や営業時間の変更は直す |
表を縦に読むと、SNSは「知ってもらう」側、ホームページは「決めてもらう」側に強いことが分かります。お客さんがお店を知ってから問い合わせるまでには、知る、興味を持つ、確かめる、決める、という段階があります。SNSは前の方の段階、ホームページは後ろの方の段階を受け持つと考えると、どちらか一方だけでは足りない理由が見えてきます。
始めるときのお金はSNSの方が小さく済みます。ただし、SNSは投稿を続ける時間がかかり続けます。ホームページは最初に文章と写真をそろえる手間がかかるかわりに、一度整えれば毎日触る必要はありません。お金と時間のどちらを多く使えるかも、選ぶときの材料になります。
SNSだけで続ける場合の良い点と困る点
SNSだけで始めることには、はっきりした良さがあります。アカウントはすぐに作れて、写真を1枚撮れば今日のうちに発信できます。新作や空き状況、イベントの告知など、すぐに伝えたいことを届けるのはSNSの得意なところです。
- 無料で始められ、スマホ1台で完結する
- 写真や動画で、お店の雰囲気や人柄が伝わりやすい
- コメントやメッセージで、お客さんと気軽にやりとりできる
- シェアやおすすめ表示で、フォローしていない人に届くことがある
インスタだけで集客しているお店で起きやすいこと
インスタなどのSNSだけで集客しているお店からホームページの相談を受けると、困っていることには共通点があります。どれもSNSが悪いのではなく、SNSが得意でない「確かめて決める」段階で起きていることです。
- 料金やメニュー、アクセスが過去の投稿に埋もれて、見つけてもらえない
- メッセージで同じ質問に何度も答えていて、本業の時間が削られる
- 店名で検索したとき、公式の情報より口コミサイトやまとめサイトが先に出る
- SNSを使っていない人や、別のSNSを使う人に情報が届かない
- アカウントに入れなくなったり、表示の仕組みが変わったりすると、発信の場がなくなる
SNSで人に投稿を頼むときは広告の表示に気をつける
インフルエンサーなどに依頼して投稿してもらう場合、広告であるのに広告と分からない表示は、景品表示法で規制されています。規制の対象になるのは、投稿を頼んだ事業者(広告主)の側です。依頼して投稿してもらうときは、広告であることが分かるように表示してもらってください(出典: 消費者庁「ステルスマーケティングは景品表示法違反となります」。詳しい決まりは消費者庁の公式サイトで確認)。
ホームページを持つ場合にできることと手間
ホームページの良さは、調べに来た人が知りたいことを、順番にそろえて見せられることです。SNSで気になった人が「料金はいくらか」「どこにあるか」「どう申し込むか」を確かめに来たとき、その答えが1か所にまとまっていれば、問い合わせまでの迷いが減ります。

- 料金、メニュー、サービスの流れ、よくある質問をページごとに整理して置ける
- 検索や地図アプリから来た人を受け止める、公式の情報の置き場になる
- 問い合わせフォームや予約の入口を置いて、決めた人がすぐ動ける
- 名刺、チラシ、SNSのプロフィールのリンク先を1つにまとめられる
検索での見え方について、Google は、上位に表示させる秘訣はないとしたうえで、役に立つ内容を作ることが検索での存在感を高めるうえで最も大切だと説明しています(出典: Google 検索セントラル「SEO スターター ガイド」)。同じガイドでは、ソーシャルメディアでサイトを紹介することにも触れています。SNSとホームページは、比べる相手というより、互いに道をつなぐ相手です。
ホームページにかかる手間とお金
手間がかかるのは主に最初です。何を載せるかを決め、文章を書き、写真をそろえる必要があります。公開した後は、毎日の投稿は要りませんが、料金や営業時間が変わったときに直すことは欠かせません。お金は、ドメインとサーバーの費用がかかり、頼む場合は制作費が加わります。
作っただけで問い合わせが増えるわけではない点にも気をつけてください。公開したのに反応がないときの見直し方はホームページで集客できない原因に、問い合わせの入口の作り方は問い合わせフォームの作り方にまとめています。
SNSとホームページ、どっちから始めるかの判断基準
両方そろえるのが理想でも、時間とお金には限りがあります。どっちから始めるかは、お客さんがどう決めるか、問い合わせをどう受けたいかで考えると決めやすくなります。
SNSから始めてよい場合
- 写真や動画で魅力が伝わる仕事
- 近所の人や常連が中心で、口コミで広がっている
- 毎日少しずつ投稿する時間が取れる
- 問い合わせはメッセージや電話で足りている
ホームページを先に用意したい場合
- 料金や流れを読んで比べてから決める仕事
- 取引先や紹介者に、きちんとした情報を見せたい
- 問い合わせや予約をフォームで受けたい
- 投稿を続ける時間が取りにくい
お客さんが写真を見てすぐ決めるならSNSから、比べて確かめてから決めるならホームページから考えると選びやすくなります。
たとえば、飲食店や雑貨店、美容の仕事のように、写真を見て「行ってみたい」と思ってもらえる仕事は、SNSが入口になりやすいところです。士業、工務店やリフォーム、教室のように、金額が大きい、長く付き合う、比べてから決める仕事は、料金や流れを読み込める場所が先に要ります。
SNSだけで足りるかを確かめる質問
当てはまる項目が多いほど、ホームページを持つ理由がある
- メッセージで料金や場所を聞かれることがよくある
- 店名で検索したとき、自分で書いた情報が上の方に出てこない
- 紹介してくれた人から「URLを送って」と言われて困ったことがある
- SNSを使っていない年代のお客さんにも来てほしい
- 求人や取引先とのやりとりで、会社の情報を見せる場面がある
そもそもホームページが要るかどうかで迷っている場合は、ホームページの必要性で、いらない事業者と必要な事業者の判断基準を詳しく説明しています。
違いを生かしたSNSとホームページの役割分担
両方を持つなら、同じことを2か所に書くのではなく、役割を分けてつなぐのがコツです。SNSで知ってもらい、プロフィールのリンクからホームページへ来てもらい、ホームページで確かめて問い合わせてもらう、という一本の道を作ります。
- STEP01SNSで知ってもらう写真や動画で、今日の様子や新作を伝える
- STEP02プロフィールのリンク投稿の文末で「詳しくはプロフィールのリンクから」と案内する
- STEP03ホームページで確かめる料金、流れ、よくある質問、アクセスを読んでもらう
- STEP04問い合わせ・予約フォームや予約の入口から、決めた人がすぐ動ける
SNSは入口、ホームページは決めてもらう場所として、間をリンクでつなぎます。
毎日の投稿と、変わりにくい情報の分け方
インスタで集客しながらホームページも持つときは、情報を「すぐ変わるもの」と「変わりにくいもの」に分けると、どちらに何を書くか迷わなくなります。
| 情報 | 置く場所 | 理由 |
|---|---|---|
| 今日の様子、新作、空き状況 | SNS | すぐ変わるので、流れていく場所が合う |
| イベントや休みのお知らせ | 両方 | SNSで知らせ、ホームページのお知らせにも残す |
| 料金、メニュー、サービスの流れ | ホームページ | 比べる人が何度も見返すので、整理して置く |
| よくある質問、アクセス、営業時間 | ホームページ | メッセージでの同じ質問を減らせる |
| お客さんの声、仕事の実例 | ホームページ | 決める前の安心材料として、まとめて読めるようにする |
つなぐための設定の手順
- SNSのプロフィールのリンク欄に、ホームページのURLを入れる
- 投稿の文末に、詳しい情報や予約はプロフィールのリンクからと書く
- ホームページの下の方に、使っているSNSのアカウントへのリンクを置く
- 店名、住所、電話番号、営業時間を、SNS・ホームページ・地図の登録でそろえる
- 問い合わせの入口を1つに決め、SNSでもその入口を案内する
- アクセス解析で、SNSから来た人がどのページを見ているかを確かめる
地図アプリでの見え方を整える手順はGoogleビジネスプロフィールの登録で、SNSから来た人がどのページを見ているかの確かめ方はホームページのアクセス解析で説明しています。
お客さんの声をまとめて載せる方法はお客様の声をホームページに載せる方法に、SNSや検索、地図を組み合わせて問い合わせにつなげる全体の順番はホームページ集客の方法にまとめています。
ホームページを頼んだ方がよい条件と費用の目安
ホームページは、作成サービスを使って自分で作ることもできます。SNSの投稿に慣れている人なら、写真と文章をテンプレートに入れる作業はそれほど負担にならないかもしれません。自分で作る場合と頼む場合の違いを並べると次のとおりです。
| 比べること | 自分で作る | 頼む |
|---|---|---|
| 出ていくお金 | 作成サービスの利用料とドメイン代が中心 | 制作費か月額の料金がかかる |
| かかる時間 | 作る時間と、慣れるまでの時間がかかる | 打ち合わせと素材の準備の時間で済む |
| 文章と写真 | すべて自分で用意する | 相談しながら決められる。範囲は依頼先による |
| 公開後の管理 | 直すのもドメインの管理も自分 | 保守を頼めば任せられる |
自分で作る進め方はホームページの作り方にまとめています。一方で、次のような条件に当てはまるなら、頼んだ方が本業とSNSの時間を守れます。
ホームページを頼んだ方がよい条件
- SNSの投稿で手いっぱいで、ホームページを更新する人がいない
- 問い合わせや予約をフォームで受け、取りこぼしを減らしたい
- 料金や流れの文章、写真をそろえる時間がない
- 同じ地域の同業者と比べられることが多い
- 業種の広告のルールなど、表現に気をつける必要がある
頼む場合の費用は、ページ数、デザイン、機能、文章や写真を誰が用意するかで決まります。決まり方と内訳はホームページ制作の費用相場で詳しく説明しています。ここでは目安として、uparia の料金表を例に挙げます(税込)。
| プラン | 料金 | 含まれるもの |
|---|---|---|
| 月額プラン | 制作費0円、月額2,980円〜 | ライト2,980円(1ページ)、スタンダード4,980円(10ページまで)、プレミアム14,800円(30ページまで)。最低契約期間12か月 |
| スタートプラン(買い切り) | 3万円〜 | 1ページ構成〜 |
| しっかりプラン(買い切り) | 30万円〜 | 複数ページ、オリジナルデザイン |
SNSのプロフィールから見てもらう受け皿として、まず1ページで料金・アクセス・問い合わせをまとめるという始め方もできます。月払いと買い切りのどちらが合うかは、ホームページの月額制のデメリットで契約前に確かめたい点と合わせて比べられます。
SNSかホームページか、どっちか迷ったときの最初の準備
どちらから始めるにしても、最初にやることは同じです。お客さんが知りたいことを書き出しておけば、SNSの投稿の材料にも、ホームページの原稿にもなります。

どっちに進む場合も役に立つ準備
- SNSのメッセージや電話でよく聞かれる質問を10個書き出す
- 料金、営業時間、場所、申し込み方法を、1枚の紙にまとめる
- 見た人に最後にしてほしいこと(予約、問い合わせ、来店)を1文で書く
書き出した質問のうち、毎回同じ答えをしているものは、ホームページに置くと手間が減る情報です。反対に、日によって答えが変わるものはSNSで伝える方が合っています。この仕分けができれば、SNSとホームページの違いを自分の仕事に当てはめて考えられるようになります。
SNSの受け皿になるホームページを持ちたい場合は、小さな事業者向けのホームページ制作で uparia の料金と含まれるものを確かめられます。
よくある質問
インスタのフォロワーが多ければ、ホームページは作らなくてもよいですか?
フォロワーが多くても、料金や流れを確かめたい人、SNSを使っていない人、検索や地図から来る人には届きにくいままです。問い合わせがメッセージで足りていて、同じ質問への返信が負担になっていないなら、急いで作る必要はありません。負担が増えてきたら、受け皿を用意する時期の目安になります。
SNSのプロフィールに載せるリンクは、ホームページとリンクまとめサービスのどちらがよいですか?
リンクまとめサービスは、複数のSNSや予約先を並べるには手軽です。ただし、料金や流れなどの説明を載せる場所にはなりにくく、見た人がもう一度移動する手間も生まれます。ホームページがあるなら、ホームページを直接載せ、その中に必要なリンクをまとめる方が迷わせずに済みます。
ホームページに、SNSの投稿をそのまま表示できますか?
多くの作成サービスや仕組みで、SNSの投稿を埋め込んで表示できます。ホームページを更新しなくても新しい様子が伝わるのが良い点です。ただし、表示が重くなったり、SNS側の仕様が変わって表示されなくなったりすることもあるので、料金やアクセスなどの大事な情報はホームページの文章として書いておいてください。
SNSとホームページで、同じ内容を書いてもよいですか?
店名、住所、電話番号、営業時間などの基本の情報は、むしろそろえておく方が安心です。一方で、投稿のたびに同じ文章をホームページにも載せる必要はありません。すぐ変わる話題はSNS、何度も見返される説明はホームページと分けると、両方を続ける手間も小さくなります。
SNSのアカウントが使えなくなったら、どうすればよいですか?
まずは各SNSのヘルプにある手順で、復旧の申請を行ってください。そのうえで、お客さんへの連絡先が1つのアカウントだけに頼っている状態を見直すことが大切です。ホームページや地図の登録に連絡先と問い合わせの入口を置いておけば、SNSが使えない間もお客さんが連絡できる道が残ります。






